<<さくら道>>

それから二日がたちました。
窓の外を、しきりにながめていたおばあちゃんが、ぽつりとつぶやきました。
「風がでてきたね…　この分なら大丈夫」
おばあちゃんは、すばやくみじたくをととのえると、ももちゃんをよびました。
「ももちゃん、でかけようかねぇ」
それを聞いて、まってましたとばかりに、ももちゃんがとびついてきました。
「ねぇ、ピンク色の道にでかけるの」
「そうだよ。風がでてきたからねぇ」
「風…？」
ももちゃんは不思議そうに首をかしげました。

おばあちゃんはももちゃんの手をひいて、春風の中をゆっくりと歩いてゆきました。
風がとおりぬけてゆくたびに、春の香りがただよってきます。
それは、さくらの花のやさしい香り。
おばあちゃんはももちゃんの手をひいて、ゆっくりゆっくり歩いてゆきます。
春風の中、町外れの神社に向かって。　　　



  • しきりに : 계속
  • ぽつりと : 툭, 불쑥
  • すばやく : 재빨리
  • 身支度(みじたく) : 몸단장
  • 整(ととの)える : 단정히 하다. 조절하다.
  • 不思議(ふしぎ)そうに : 이상한 듯이
  • 神社(じんじゃ) : 신사

        

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